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【税理士監修】会社設立の流れを解説!必要な手続き・書類一覧

【税理士監修】会社設立の流れを解説!必要な手続き・書類一覧

「会社を設立したいけれど、何から始めればよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。会社設立には定款の作成や登記申請など、順番に進めるべき手続きがあり、流れを理解しないまま進めると、書類の不備や届出漏れが発生することもあります。

この記事では、会社設立の流れを初心者の方にもわかりやすく解説するとともに、必要書類や設立費用、設立後に必要な手続きについても紹介します。

これから会社を設立する方、法人化を検討している方、創業融資もあわせて考えている方は、ぜひ参考にしてください。


会社設立の流れを8ステップで解説

会社設立の流れを把握しておくことで、書類の準備漏れやスケジュールの遅れを防ぎやすくなります。ここでは、各手順を順を追って説明します。

会社設立のステップ① 会社の基本事項の決定

会社設立では、登記申請を行う前に会社の基本事項を決める必要があります。

これらの内容は定款や登記申請書に記載するため、後から変更すると手続きや費用がかかる場合があります。主な項目は次のとおりです。

項目 概要 ポイント
発起人 会社設立の手続きを行い資本金を出資する人 複数人で発起人になることも可能
出資額に応じて設立後の株式の割当てを受ける
商号
(会社名)
会社の名称 同一本店所在地で他社と重複する名称は不可
公序良俗に反する名称も避ける
設立後の変更には変更登記が必要
本店所在地 法律上の事業拠点 自宅やバーチャルオフィスでも設定可能
移転時は変更登記が必要
事業目的 会社が行う事業内容を定款に明示するもの 過不足なく記載する必要がある
不明確だと取引先・金融機関からの信頼低下につながる
将来予定している事業も見据えて設定するのが望ましい
資本金 設立時に出資される金額 会社法上は1円から設立可能
少なすぎると信用面で不安視される場合がある
創業融資を検討する場合は自己資金とのバランスも重要
設立日 法務局での登記が完了し会社が法的に設立された日 特定の日付を指定可能
法務局の休業日(土日祝・年末年始)は設定不可
会計年度 会計上の業績を評価する期間 通常1年間で設定
決算月は繁忙期を避けるのが一般的
役員・
株主構成
経営に携わる役員と、出資して株式を保有する株主の構成 代表取締役や取締役など役員の構成、出資比率や役割分担を明確にする
役員構成の決定が必要なのは株式会社の場合のみ

なお、創業融資の利用を検討している場合、資本金の額や自己資金とのバランスが審査に影響することがあります。設立後に融資を申し込む予定がある方は、この段階から資金計画をあわせて検討しておくと安心です。

また、資本金を1,000万円未満に設定すると、一定の要件を満たす場合に設立当初の消費税免税制度の対象となる可能性があります。ただし、インボイス登録の有無や特定期間の課税売上高などによって適用可否が変わるため、資本金額を決める際は税理士へ確認することをおすすめします。

関連する記事:事業目的の注意点


会社設立のステップ② 会社用の印鑑(実印)を作成

会社の印鑑(実印)は登記申請までに準備しておきましょう。印鑑は、登記申請時に法務局へ届け出る必要があります。そのほかにも会社設立後も契約書の締結や金融機関での手続きなど、さまざまな場面で使用します。

実印のほかに銀行印や角印をあわせて作成しておくと、その後の手続きをスムーズに進められます。銀行印は法人口座の開設や金融機関での手続きに使用し、角印は請求書や見積書などに押印するための印鑑です。

会社設立のステップ③ 定款を作成

基本事項が決まったら、定款を作成します。定款とは、会社のルールをまとめた書類です。

定款には次のような内容を記載します。

  • 商号

  • 本店所在地

  • 事業目的

  • 資本金

  • 発起人

  • 発行可能株式数

株式会社の場合は、公証役場で定款認証を受ける必要があります。一方、合同会社には定款認証がありません。

会社設立のステップ④ 資本金の払い込み

定款認証が終わったら、発起人の銀行口座へ資本金を入金します。入金後は、通帳やインターネットバンキングの取引履歴をコピーしておきましょう。

続いて、払込証明書を作成します。払込証明書と通帳のコピーは、登記申請の際に必要となります。

会社設立のステップ⑤ 登記申請を行う

必要書類がそろったら、法務局へ登記申請を行います。登記に必要となる主な書類は次のとおりです。

書類 内容
定款 会社の基本ルールを定める書類
登記申請書 法務局へ提出する申請書
払込証明書 資本金を払い込んだことを証明する書類
就任承諾書 役員が就任を承諾した書類
発起人決定書 本店所在地などを決定した書類
印鑑届書 会社実印を届け出る書類

登記申請日が会社の設立日となり、申請からおおよそ1週間〜10日前後で登記が完了します。記載内容に不備があると、法務局から補正を求められ設立日が予定よりずれてしまうことがあります。

また、登記申請は発起人本人だけでなく、代理人が行うことも可能です。司法書士などの専門家に依頼することも認められていますが、委任状が必要となります。


会社設立のステップ⑥ 税務署や自治体への届出

会社の設立後は、税務署や自治体へ、期限内に届出書類を提出する必要があります。代表的な届出は次のとおりです。

  • 法人設立届出書(税務署・自治体) ※自治体によって不要な場合あり

  • 青色申告承認申請書

  • 給与支払事務所等の開設届出書


このほか、状況に応じて次の書類も提出を検討します。いずれも該当する場合のみ提出する任意提出書類です。

  • 源泉所得税の納期の特例の承認申請書

  • 棚卸資産の評価方法届出書

  • 減価償却資産の償却方法届出書


書類によって提出先や提出期限は異なります。提出が遅れると、税制上の特典を受けられない場合があるため、設立後のスケジュールもあわせて確認しておきましょう。

特に青色申告承認申請書は、提出期限を過ぎるとその事業年度は青色申告の承認を受けられない可能性があるため注意が必要です。

また、法人設立後には履歴事項全部証明書や印鑑証明書を取得しておくと、法人口座の開設や各種契約の手続きをスムーズに進めることができます。

(参考:国税庁

会社設立のステップ⑦ 社会保険へ加入

法人を設立した場合は、原則として社会保険への加入が必要です。法人は代表者1人のみであっても、原則として健康保険・厚生年金保険への加入義務があります。

従業員を雇用する場合は、労災保険や雇用保険など労働保険の手続きも必要になります。

設立後は手続きが集中するため、事前にスケジュールを立てておくと安心です。

会社設立のステップ⑧ 法人口座の開設

登記完了後は、法人名義の銀行口座を開設します。

法人口座の開設は法律上の義務ではなく任意ですが、取引先との契約や売上の受け取り、各種支払いをスムーズに行うことが可能です。

個人口座でも代用できますが、事業用とプライベート用のお金を分けることで経理処理がしやすくなり、入出金も明確になります。

また、取引先や金融機関からの信頼度向上や、融資審査時の資金繰り把握のしやすさにもつながります。 


関連する記事:設立後に必要な手続き


株式会社と合同会社の費用・手続きの違い

会社設立に必要な書類は、会社形態によって異なります。たとえば株式会社では取締役の就任承諾書が必要になるなど、会社の種類ごとに求められる書類が変わるため、事前に確認しておきましょう。

また、株式会社と合同会社では、設立費用や手続き、機関設計にも違いがあります。主な違いは次のとおりです。

項目 株式会社 合同会社
登録免許税 15万円〜 6万円〜
定款認証 必要(認証手数料 約3万円〜5万円) 不要
定款の収入印紙代 紙の定款は4万円
(電子定款は0円)
左同
出資者の呼称・責任 株主(有限責任) 社員(有限責任)
意思決定の仕組み 株主総会・取締役会など設計が必要 社員の合意により柔軟に決定
決算公告 必要 不要

なお、定款の収入印紙代は、紙で作成すると4万円かかりますが、電子定款(電子認証)を利用すれば印紙代はかかりません。

当事務所では電子定款に対応しており、コストを抑えて設立手続きを進めることができます。


株式会社は、機関設計や決算公告など対外的な手続きが整っている分、株式の発行による資金調達や事業拡大を検討している場合に選ばれることが多い会社形態です。

一方、合同会社は設立費用を抑えられ、意思決定の仕組みもシンプルなため、小規模での開業や一人で事業を始める場合に選ばれる傾向があります。


どちらが適しているかは、資金調達の予定や事業規模、将来の展開によって異なります。

必要書類や設立費用をあらかじめ把握しておくことで、資金計画を立てやすくなり、設立手続きもスムーズに進められます。

会社形態の選択に迷った場合は、設立後の事業計画まで見据えたうえで、税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。


会社設立で失敗しないためのポイント

会社設立では、事前準備が不足すると、後から余計な手間や費用が発生することがあります。ここでは会社設立時に注意したいポイントについて解説します。

会社設立前に準備しておきたいこと

会社設立をスムーズに進めるためには、設立前の準備が重要です。

特に次の内容は早めに検討しましょう。

  • 資本金はいくらにするか

  • 事業目的をどこまで記載するか

  • 設立日はいつにするか

  • 利用する金融機関を決める

  • 創業融資を利用する予定があるか

創業融資を利用する場合は、会社設立後ではなく設立前から準備を始めることをおすすめします。

日本政策金融公庫などの創業融資では、創業計画書や資金計画の内容が審査に影響します。設立前から準備を進めることで、希望するタイミングで資金調達しやすくなります。

会社設立時のよくある失敗と対策

会社設立では、次のような失敗がよく見られます。

  • 事業目的の記載が不足していた

  • 資本金を極端に少なく設定した

  • 必要書類の準備が間に合わなかった

  • 設立後の届出を忘れた

  • 創業融資の準備を後回しにした

例えば、次のようなケースがあります。

相談事例

会社員から独立したAさんは、会社設立を急ぐあまり、現在の事業だけを事業目的に記載しました。

その後、新たにコンサルティング業務を始めることになり、事業目的を追加するために定款変更と登記変更を行う必要がありました。

また、青色申告承認申請書の提出期限を過ぎてしまったため、その事業年度では青色申告の承認を受けられませんでした。

このようなケースは、設立前に全体のスケジュールを確認していれば防げる可能性があります。


ポイント

会社設立は「書類を提出すれば終わり」ではありません。設立後の手続きまで含めて準備することが大切です。


税理士へ相談するベストなタイミング

「会社を設立してから税理士へ相談しよう」と考える方もいます。

しかし、会社設立を検討し始めた段階で相談するほうが、多くのメリットがあります。

例えば、次のような内容を事前に相談できます。

  • 株式会社と合同会社のどちらが適しているか

  • 資本金はいくらが適切か

  • 決算月はいつがよいか

  • 創業融資を利用する場合の準備

  • 設立後に必要な届出

当事務所でも、「設立後に相談すればよかったと思った」という声をいただくことがあります。

設立前に相談しておくことで、後から変更する手間や追加費用を抑えられる可能性があります。

会社設立から創業融資まで専門家へ相談するメリット

会社設立では、書類作成だけでなく、その後の経営まで見据えた準備が重要です。税務や資金調達まで一貫して相談できる専門家へ依頼することで、安心して事業をスタートできます。

創業融資では、創業計画書や資金計画の内容が審査の重要なポイントになります。そのため、会社設立後に準備を始めるよりも、設立前の段階から計画を立てておくほうがスムーズに進められます。

会社設立後は、決算や法人税の申告、会計処理、社会保険など、さまざまな手続きが発生します。設立のみを別の事務所へ依頼すると、その後の情報共有に時間がかかる場合があります。

一方、会社設立から税務・会計まで一つの事務所へ相談できれば、会社の状況を把握したうえで継続的なサポートを受けられます。

当事務所では、会社設立だけでなく、設立後の税務相談や経営相談にも対応しています。経営者の方が本業に集中できるよう、長期的な視点でサポートいたします。

まとめ

ここまで、会社設立の流れと、設立後に必要となる社会保険・法人口座の手続きについて解説しました。会社設立は登記が完了した時点がゴールではなく、社会保険の加入や口座開設、そして資金調達までを含めて一つの流れとして捉えることが大切です。

堺市や泉大津市、和泉市など南大阪エリアで会社設立を検討している方は、設立手続きだけでなく、その後の資金調達まで見据えて準備しましょう。


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